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「指さない(指せない)将棋ファン」 2006トリノ五輪カーリングを小林さんの名解説で楽しんだ人は

(将棋はルールだけなんとなく知ってるという方々。「指さない将棋ファン」も面白いです。副題に行き着くまでに長いことかかってしまったので関連箇所を先に抜き出し;
【日曜午前NHK教育NHK杯は解説をきくとほうほうと結構わかって楽しめる。全然自分の棋力には生かされなくても。主観的にすぎるおしゃべりだけでなくもっと「解説」をしてくれ!という不満をスポーツ番組の解説に抱いたことがある人や、2006年トリノオリンピックのときに絶賛された小林さんの解説でカーリングって面白い、と感じた人には、将棋や囲碁の対局番組はおすすめ。】
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大村は子供の頃、プロ野球を観にいったことが「1回しかなかった」。彼にとって野球は、観るものではなく、やるものだったからだ。【略】だからプロになってからも、実はファン心理というものが「分からなかった」。【略】あの騒動(近鉄オリックスの合併劇)は「ファンを意識するキッカケになった」。そして、プロ野球興行はファンに支えられて成立してるという当たり前の構造を意識するようになり、問題意識を持つようになった。【Number.677(文藝春秋)より】

活字中毒R。

毎日野球場やサッカー場を埋める何万のファンの全員が、昔は野球部サッカー部、大人になったら草サッカー草野球、打者の特性を意識した配球の妙に解説されずともうなるってわけではない。ルールだけ知っていて観戦を楽しむ人がたくさんいる。熱烈なファンというわけではなくても観戦が娯楽の一つとして自然に選択肢にあがる。多数の「ルールは知ってる、観るだけのファン」がサッカー野球を愛し、彼らに支えられて野球界サッカー界がある。

そういう超メジャー世界とは異なり、将棋関連の支出をするような将棋ファンの多数は、観戦実践兼任だという印象がある。
そこで、指さない将棋ファン宣言。

さて、「指さない将棋ファン」とは……
タイトル戦の記事は棋譜より先におやつをチェックする!
友達相手の縁台将棋より観戦記の妙な文章表現にエキサイトする!
強くなるための将棋本より将棋関係者の評伝ばかり読んでいる!
いつまでたっても戦法の区別がつかない! みたいな輩のことです。
そして「打たない囲碁ファン」とは(ry

http://d.hatena.ne.jp/okadaic/20070322

同感、共感。ここにもいます。存在表明。*1

駒の動かし方が分かる程度。
「詰んでいるのに穴熊したってしょうがない」という堀江貴文氏の言葉で注目を浴びた穴熊(こんなかたち。王様が左下たてこもっている状態。)戦法を相手にとられたらお手上げ。だからこの幼子*2あと一、二年のうちにルールを覚えたら、もう絶対勝てない。
ハムスターくんと対局するハム将棋平手でちょうどいい―ハンデがほしいときは二枚落ちから裸の王様まで色々段階がある。画面上のハムスターくんが時折動いてかわいい。対局開始のときはお辞儀、駒をこっちから奪ったりこっちの大事な駒をとろうとする手を指したりするときに嬉しそうにはねたり。(銀を丸得できて、そのあとその銀と相手の飛車を交換できる手筋を発見してしまったので最近は常勝。ハムスターくんの玉を大人気なく丸裸にしてしまう。玉丸裸状態のときに出てくるもんのすごい表情がいい。でも調子に乗っていると両取りをかけられたり王手を見逃したり。)

そんな初心者でも、日曜午前NHK教育NHK杯は解説をきくとほうほうと結構わかって楽しめる。全然自分の棋力には生かされなくても。主観的にすぎるおしゃべりだけでなくもっと「解説」をしてくれ!という不満をスポーツ番組の解説に抱いたことがある人や、2006年トリノオリンピックのときに絶賛された小林さんの解説でカーリングって面白い、と感じた人には、将棋や囲碁の番組はおすすめ。

棋譜の美しさを理解できない理解しないなんてと、今のまっとうなファンの方からすればもったいないし邪道でしょう。それでも将棋界に興味をもち、お金を将棋のために使ったり、指し将棋にはまって正道なファンに移行したり、という契機にもなりますからご容赦ください。高い山の裾野は広い。広がれ裾野よ論理学的突っ込みはご容赦を。。最近の[将棋]カテゴリーのエントリはそう思って書きました。

*1:将棋関係のブログでコメントしていらっしゃった「指さない将棋ファン」さんは私とは別のお人です。

*2:ここ数日ストーカー状態で恐縮です